腎不全のマロ 2

マロが私の家に来たときのことは忘ない。

猫など飼ったこともなく、目も開いていない、白い丸い物体をどう扱ったらよいのか…時折“ミャー…ミャー”と鳴くが、何故鳴くのか理由がわからない。
確実に何かを訴えているのだが、“ミャーミャー”からは、汲み取れない……。

頼るあてもなく、病院へ連れて行った…

目も開いていないノラの猫…チェックしたが、病気も怪我も見当たらない…

“ミルクとほ乳瓶、買っていかれますか?”…と、聞かれて、“いりません!”…とは言えず、“ハイ…”

“ミャーミャー”鳴くのは、お腹がすいた!オシッコがしたい!!淋しい!!!…のどれかです!…と、教えられた。

オシッコは、母親からの“舐める”という刺激がないと、このころはしない…出来ないので、優しく刺激してくださいとのこと。


ミルクもオシッコも3~4時間おきにみること!!…と、いわれた。


仕事してるのに………どうしよう………

これが、我が家にやってきた、初日の出来事でした。



腎不全が判明して、今日で6日目。


昨日は、点滴の後一口のご飯も食べられず、後ろ足はふらふら…トイレと水場、ホットカーペットとフローリングの上を移動するのが、精一杯…………………………


涙をこらえて今日も病院へ行き点滴。

泣きたいのは私じゃない。身体が辛いのも私じゃない。怖いのも私じゃない。


なのに、マロはちっとも鳴かない。我が家にやってきたあの日は、あんなに鳴いて訴えていたのに…

母さん弱虫だけど、精一杯やるよ!好きなだけソバにいてね!

     

腎不全のマロ

マロと一緒に暮らし始めたのは、私が28歳の5月のことでした。

親から自立をしたら、ペットを飼いたい!と、子供のころから思っていましたが、いざ自立をしてみたら、ペットとのお別れが怖くては、飼おう!!…という気が全く湧いてきませんでした。

そんな私の家に、斯く斯く然々、まだ目も開いていない、小さくて真っ白なおチビ君が突然やってきました。

これが、私とマロの生活の始まりでした。



2015年1月16日マロの腎不全が判明。

どうしたらいいのかわからず、毎日涙がとまりません。

16歳のマロ…私の嵐のような16年の日々を片時も離れることなく、いつも側にいてくれたマロ…

マロとの生活を本気で決断した、あの時の決意が今揺れてる…